新しい学問 next wisdom 2003 10 19
20世紀の学問は、細分化の歴史でした。
この傾向は、科学の分野が、もっとも、当てはまります。
これを、科学の分野で説明しても、
一般の人には、わかりにくいでしょうから、
歴史学にたとえて、説明しましょう。
歴史学が、日本史と世界史に分かれ、
世界史が、西洋史と東洋史に分かれ、
東洋史が、中国史に分かれ、
中国史が、春秋戦国時代の歴史に分かれ、
春秋戦国時代の歴史を専門的に研究している。
20世紀の学問は、こういう細分化の歴史でした。
別のたとえで言えば、
宇宙から、地球を見て、
地球全体から、アジア地域を見て、
アジア地域から、日本を見て、
日本から、関東平野を見て、
関東平野から、東京を見て、
東京から、千代田区を見る。
宇宙から見れば、これは、顕微鏡を使う作業になります。
もちろん、学問だけが、問題となっているわけではありません。
役所の仕事も、細分化の歴史だったでしょう。
役所の仕事が、こまかく細分化されて、
どの部署が担当なのか、困ってしまった人も多いでしょう。
役所の窓口をたらい回しにされた経験が、誰にでも、あるはずです。
20世紀の歴史を見ると、「細分化」という特徴があるかもしれない。
昔の学問は、もっと統合化されていました。
現代の学問が、「細分化」で、行き詰まる時に、
今度は逆に、「統合化」の動きが出てくると思います。
統合化→細分化→統合化。
しかし、自然科学、つまり自然を科学する学問は、
衰えることなく、さらに発展するでしょう。
さらに、新しい学問の動きが、出てくると思います。
それは、人間を科学する、人間科学という学問になるかもしれません。
自然科学と人間科学、
そして、この2つの科学を統合していく。
さて、21世紀の学問の展開が楽しみです。
どのような展開になるか、わかりませんが、
やがて、統合化する動きとなってくるでしょう。
私は、いつか、人間科学という分野を研究したいです。